このページでは、補聴器購入の際に利用できる支援制度の解説をしていきます。確定申告で控除が利用できる場合もあるので、補聴器を購入される際はご検討ください。
補装具費支給制度を利用する
補装具費支給制度は、国が定めた「障害者総合支援法」に基づく補助金制度です。補聴器を購入する際に定められた補助金を受け取ることができます。
・対象者
補助金の給付の対象となるのは「身体障害者手帳」をお持ちの方です。
障害程度が「高度難聴レベル以上」と認定された方も対象となる場合がありますので、詳しくはお住まいの市町村役場の福祉課にご相談ください。
・購入できる補聴器
購入できる補聴器は、ポケット型、耳かけ型、耳穴型の補聴器です。
補聴器の種類はご自身の希望と、自治体の福祉課、補聴器の適合判定を行う医師の判断を元に決められます。特に両耳での装用や耳穴型の補聴器を希望される場合は補聴器相談医の意見書が必要となるため、まずは最寄りの補聴器販売店か自治体の福祉課にお問い合わせください。
ご利用の流れ
- お住まいの市区町村役場の「福祉課窓口」に申請の相談をする。
- 必要に応じて医師の診断を受け、購入する補聴器を決定する。
- 補聴器購入の「申請書」と、補聴器販売店が発行する「見積書」を福祉課に提出する
- 役所から支給内容の決定の連絡を受けたら、役所が発行する「支給券」と販売店が発行する「請求書」を福祉課に提出する
- 補聴器を購入する
※補聴器が手元に届くまで1ヶ月程度必要になります。
・支給額
支給される金額は以下の通りです(2025年現在)。
補聴器の種類 | 助成金額 |
---|---|
・耳かけ型(高度難聴者用) | 46,400 |
・耳かけ型(重度難聴者用) | 71,200 |
・ポケット型(高度難聴者用) | 44,000 |
・ポケット型(高度難聴者用) | 59,000 |
・耳あな型(レディメイド) | 92,000 |
・耳あな型(オーダーメイド) | 144,900 |
両耳の判定を受けた場合は2つ分の補助金を受けることができるほか、イヤモールドやロジャー等のFMシステムの助成を受けることができる場合もあります。詳しくはお問い合わせください。
自治体ごとの助成を利用する
市町村によっては独自に支援を提供している場合があります。これは自治体によって異なりますので、詳細はお住まいの自治体にお問い合わせください。
医療費控除を利用する
補聴器は医療保険の対象にはなりませんが、確定申告時に医療費控除として利用できます。
ご利用の流れ
- 補聴器相談医を受診し、補聴器が必要かどうかの診断を受ける
- 医師から「補聴器適合に関する診療情報提供書」を受け取る
- 補聴器店で補聴器を購入する
- 「補聴器適合に関する診療情報提供書」と補聴器の領収書を元に、確定申告で申請する
まとめ
補聴器の支援制度のご利用には、自治体、補聴器相談医、補聴器販売店の連携が必要です。これらの申請は補聴器の購入前に行う必要がありますので、まずは最寄りの補聴器店や市町村役場にご相談ください。